TOTO/アイソレーション
昨日は仕事仲間とフグを食べてきました。毎年この時期になると”フグを食べに行こう!”というのが恒例化していて、会社の裏行事?みたいになってるのです。しかも、平社員ばかりの集まりなので非常に気安い雰囲気なのです。今回参加人数は8人、これぐらいの人数の方が多くもなく、少なくもなくちょうどいい感じですね。会社全体の忘年会なんかだと、多すぎてなんか疲れますから。会社には僕の高校の年の離れた後輩が何人かいまして、彼らと学校の話なんかしてたので、今日はその頃よく聴いていたアルバムを紹介します。・・・と、いささか不自然な持っていき方ですが(笑)。(こういう展開はkawasima9さんが上手いんですよ。いつもすごく自然な流れなんですよね。)以前、聖なる剣を紹介しましたが、せっかくファンになったところなのに、このアルバムでは早くもヴォーカリストが交代してしまったのです。ボビーのあのハイトーンヴォイスがなければ、TOTOが成り立たないじゃないか!と憤りを覚えかけたのですが、代わって加入したファーギィ・フレデリクセンはボビーに全く引けをとらない音域の持ち主、全然違和感なく聴けました。しかし、TOTOのメンバーもリスク回避に出たのかファーストシングルに選ばれたのはデビット・ペイジがリードヴォーカルを努める「ストレンジャー・イン・タウン」という曲。いい曲だとは思いますが、「アフリカ」みたいな有無をいわせぬ名曲度から比べると、何枚か落ちるのは確かで、期待されたほどチャート成績は伸びず、結局アルバムセールスの不振にもつながってしまいました。その後シングルカットされた「ホリーアンナ」もペイジのヴォーカルで初期ビートルズを思わせるTOTOらしくない曲で、なんでこんなシングルの切り方をするのか?と当時首をかしげたものです。曲自体は好きなんですけどね。それ以外の曲は「How Does It Feel」がルカサーのヴォーカル曲であるであるのを除いて、ファーギィがリードヴォーカル(他メンバーとのデュエット含む)をとっています。そのファーギィ、結果的にこのアルバム一枚でクビ、しかもシングルカットしてもらえなかったから、自身のヴォーカルによるヒット曲なし、という寂しい結果で退場させられた気の毒な人です。僕の好みからいけば結構好きな声なんですが、一本調子なとこがTOTOのメンバーがお気にめさなかったんでしょう。このアルバム、一般的に評価は高くないです。確かに前作のような「アフリカ」「ロザーナ」なんかに匹敵するような強力なナンバーはみあたりません。しかし、アップテンポでややハードな曲が平均していい仕上がりで曲の流れも良く、スムーズに聴けるという点では僕の中ではかなり点数の高いアルバムです。1曲目の「Carmen」から4曲アップテンポナンバーで気持ちのよい流れがあります。「ホールド・ユー・バック」を思わせるルカサーのバラード「How Does It Feel」(個人的には「ホールド・ユー・バック」よりこちらが好み)でひと息ついた後はまた、アップテンポが続きます。でもここからの4曲はオープニングの曲よりさらに壮大な曲に仕上がっていて、アレンジ面でも当時よく言われていた”音の洪水”という表現がピッタリです。特に「Mr. Friendly」「Change of Heart」は凄いです。最後は先程紹介した「ホリーアンナ」でなんとも軽いノリでアルバムが終わるのですが、結構これでズッコケた人もいるのではないでしょうか(笑)。僕はこれはこれで好きでしたが。個人的にはとにかく、よく聴き、そしてよく歌ったアルバムです。自分がどこまでこのハイトーンの連続攻撃についていけるか、毎日のようにチャレンジしていました。このアルバム本当にキーの高さではTOTOのアルバムでもピカ一で特に「Endless」という曲はただでさえ高いのに最後さらに転調しやがって(笑)、本当にきつかったです。今でもよほど調子が良くないと歌えませんね。もうひとつ想い出があって、当時僕の通ってた高校にはオーディオ・ルームがあってときどき視聴会があったのですが、そこで初めて聴いたのが偶然にもこのアルバムでした。家のちゃちなラジカセで聴くのと違う、迫力ある音に圧倒されたのを今でも覚えています。そんなこともあって、思い出深いアルバムのひとつです。