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2011.07.02
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カテゴリ:小心者のつぶやき
読みたい作品や記事が掲載されているから、
買って読む。

買えば、当然のようにお目当て以外の記事も読む。

少女マンガ雑誌を買ったのは何年ぶりだろう。
小学生の頃、娘が「ちゃお」を毎号買っていたが、
買わなくなって久しい。

雑誌ごとにカラーが違うとは言え、
随分少年マンガっぽくなっていると思った。

少年向け、男性向けのマンガにも、
随分前から同じような傾向を感じていたので、
少しずつ境界が崩れて、お互いが近づいているのかもしれない。

今さら言うまでもないけれど、
マンガを読み、アニメを見て育った。
通勤電車の中で
漫画雑誌を臆面もなく読んでいた世代でもある。

触れる媒体や表現がどんどん増えていった時代だった
ということも言えると思う。

今や少年少女向けに限らず、成人向けだって
年代別のマンガ雑誌が発行されていて、
主人公の成長に伴い、
より上の年代向け雑誌に移行したり。

ある程度飽和状態になったら、
休刊・廃刊という淘汰の時期がやって来て、
別系列雑誌にお引っ越しということも起こる。

そんな、蘊蓄めいた話はさておき。

創刊当時からいまだに読み続けている
おとな向けのマンガ雑誌を読みながら、
マンガ表現の中での大震災の影響は、
いつ頃から、どのような形で
出て来るんだろうと気にかけていたら、
そこはサラリーマン向け雑誌だけあって、
ビジネスの世界での表現で出て来た。

震災からひと月足らずのことだった。

制作工程から考えてみれば、
これはものすごく早い。

ただ、細かな状況設定のひとつとしてであって、
震災をテーマにした訳でなかった。
そんなの、ネームを変えれば済むことで、
本当の表現として出て来るのは、これからなんだろう。

被災された方々の多くが、まだまだ渦中にあって、
そんなところへマンガや小説、映画などで
震災をテーマにというのは表現する側にも無理があるというか。

そんなところに、萩尾望都さんの「なのはな」が発表された。

連載マンガが連なる1冊の中の読み切りシリーズ。
ネットの中では
作家の内側から思わずこみ上げて来た作品という
紹介のされ方もしていた。

表現は、その時代を反映して生まれてくる。
そこで生きる人、ひとり一人のそれまでの境遇なども
微妙に反映されている。

描きたいことが、
必ずしも社会に受け入れられるとは限らないけれど、
受け入れられるかどうか、は
どうしても描かずにいられなかったテーマを、
優れた作品に高めていけるだけの作家の力量と研鑽にもよる。

受け手は、それが「美味しい」か、「美味しくない」かで
受け入れるか、打ち捨ててしまうか簡単に決めてしまうけれど。

受け入れられ続けるためには、確かに厳しい世界だよね。

いや、そんな難しいことを書きたかった訳じゃない。
随分くたびれてしまっていて、
新しいことをほとんど考えられない状態に陥っていたのだけれど、
何とはなしに、「美味しいご飯が作れると良いなあ」というような
前向きなことを思えるようになったと言いたかっただけだ。

この週末は夫が秋田に出張に行っていて、
一人で映画を見に行くのも、なんだかなあと思っていたら、
秋にお世話になる方から著書が届いたりして、
少し先のことに気持ちを向けられそうな気がして来た。

どうせ何かをやるんだったら、
「美味しいもの」を差し出せるようでありたい。





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Last updated  2011.07.03 12:43:46
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