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カテゴリ:本は生涯のともだち。
この週末はイベント続きの割に
次々と本を読むことができた。 もう、わくわくしながら読み進めた 「暇と退屈の倫理学」(國分功一郎・著/朝日出版社・刊)。 人類が移住から定住へと転換したという 目から鱗の話にも目を見開かされたが、 最後まで読み通したところに、 著者からの労いの言葉が添えられていたことにも驚いた。 生き物ひとり一人が己の中で閉じた環世界の中で生きている。 しかし、人間は他者の環世界と交感する能力に優れている。 この分析にも、目を見開かされた。 ここ数年の間に読んだ哲学書の中でも秀逸。 突発的に本の刊行を知り、無理矢理手に入れたのが 「あきらめない 働くあなたに贈る真実のメッセージ」 (村木厚子・著/日経BP社・刊)。 厚生労働省雇用均等・児童家庭局長から 諸々あって、現在内閣府政策統括官として 子ども・子育て新システムの確立に奔走している著者。 やはり収監された前後が圧巻。 家族に支えられて苦境を乗り越えたと言うが、 なによりご本人の強さに感服してしまう。 「遺体─震災、津波の果てに」 (石井光太・著/新潮社・刊)。 これも読みたくて探し続けた1冊。 諸般の事情により、どうしても東日本大震災被災地へ赴けない方々に ぜひとも読んでいただきたいと思う。 3.11当日から、被災地で何が起きていたのかを 淡々と綴っている。 出来れば著者のブログも 併せてお読みいただきたい。 いかにも年の瀬という感じで物事が進んでいる。 振り返れば年末進行とともにオファーが集中するこの時期を 20代の私は、多くの方々のサポートを得て ノーミスで乗り切っていた。 当時の私が今の私を見たら、どう感じるだろうか。 実際に対応する諸々に、ぎょっとするかもしれないが、 懸案事項がてんこ盛りというあたりに 「ふっ」とクールな一瞥をくれるだけかもしれない。 昔取った杵柄というものは馬鹿に出来ないんだよ。 何にしても、今年がどのような年であったか、 改めて振り返りたい方には 「フクシマ論」、「困っている人」とともに 上記3冊をお勧めしたい。 *一部加筆するとともに、日記の該当ページへのリンクを追加しました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.12.09 11:43:10
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