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カテゴリ:不動産の話
とある収益ビルについての不動産評価書 2つ を読んでます。
物件は同じなのですが 評価者が別々 です。 当然ですが、まったく別の視点から見た評価書になってます。 最終的な価格も全然違います。 おもしろいです。 で、 題目つけて二人を分けるとこんな感じです。 1)資産のバリュー この方は清算価値、いわゆるスクラップバリューに注目して不動産を評価しています。 土地の価格は近隣の実際の取引事例を参考にして算出。 建物の価格は設備の老朽化を考慮して「価値無し」と判断、 取り壊し費用が発生するのでマイナスの価格を算出しています。 収益価格については「予想できないので不採用」とバッサリ。 論理が明快で分かりやすいです。 2)収益のバリュー この方は収益価格に注目して不動産を評価しています。 「不動産が将来生み出すであろうと期待される純収益の現在価値の総和」 です。いわゆるDCF法です。 近隣の取引事例だとか、建物の取り壊し費用は一切関係ありません。 年間収入から年間費用を差し引きNOI(ネット・オペレーティング・インカム)を出す。 そして、そこから長期修繕費用等を差し引きNCF(ネット・キャッシュフロー)を算出。 10年EXITとみて「保有期間NCF現価+復帰価値現価=DCF法による収益価格」 としています。 この評価の中でのポイントとなる「割引率」の査定方法が興味深いです。 相当、苦労してこの数値を割り出してます。 _______________________________________________________________________________________________________ この二人の考え方はどちらも視点が違うだけで、 どちらの考え方が正しいとか、間違ってるとかそういう問題ではありません。 どちらも良いところと、注意しなければいけない点があります。 ただ、 どちらも「評価」の目的で物件を査定しています。 立場を変えて「投資」の目的で物件を見ると、もう一つのバリューが思い浮かびます。 3)成長のバリュー いわゆるバリューアップですね。 リノベーション・・・。コンバージョン・・・。 投資家の腕前が試されるところです。 こんな感じです 創意工夫と想像力で物件の価値を大幅に高める。 さえない物件を自分の力で素晴らしい物件に生まれ変わらせる。 コレって楽しいだろうなぁ・・・。 ただ、正攻法のバリューアップ後に賃貸OR売却作戦で、 設備投資以上の超過リターンをとるというのは結構難しいです。 設備投資が、ただの自己満足で終わってしまう可能性も大きいです。 楽観シナリオや、悲観シナリオだとか、いくつかの収益モデルのシナリオを作って 十分にシュミレーションしてやらないと、大変なことになってしまいます。 バリューアップ・・・。 上手くやれば大儲けですが、 そんなに甘くはないよなぁ 不動産投資・・・。 ふむむ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005/10/10 09:46:47 PM
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