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カテゴリ:オススメの本の話
企業価値経営 まず、巻頭スペシャルで企業再生会社リヴァンプの玉塚氏のインタビュー。 続いて、 「企業価値とはいったい何なのか?どうやって出すのか?」 の仕組み編。 最後に、かなり分かりやすく、 「では、どうやってその企業価値を上げていけばいいのか?」 が書いてある実践編。 という内容の3本立の本です。 巻頭のリヴァンプはフージャースの経営にも関わっている企業ですね。 玉塚氏のコメント「企業価値経営において最も重要なのは顧客」 は、確かフージャースの廣岡社長も同じことを言ってましたね。 影響を受けているのかなぁ・・・。 次の仕組み編はDCFやWACCだとかの単語がでてくる企業価値評価の基本説明の箇所です。 ただ、この本は経営戦略の本なので、詳細な株主価値の計算手法なんかは書いていません。 割引率(WACC)は5%で固定して考えています。 絵や図なんかがあって分かりやすくて良いです。 そして、最後の実践編ですが、 この箇所で出てきた、 感度分析 という手法は興味深かったです。 これは企業価値に影響を与える主だったバリュードライバーの、 ・売上げ高成長率 ・原価率 ・販売費・管理費伸び率 ・運転資本伸び率 ・設備投資額増減率 をそれぞれエクセルでプラスマイナス10%増減させて 企業価値の変動の具合を分析してみるという手法です。 同じ業種でも企業によってかなり差があります。 この感度分析によって、投資家はどのバリュードライバーが、 その企業の最重要ポイントなのかが定量的に理解できます。 例えば、 営業力が強く、多少の値引きを覚悟の上で、売上げを伸ばしている企業なんかは、 このまま原価率が高い状態で、売上げを伸ばしていくことを考えるよりは、 まずは原価率の低減(値引きを控える)に取り組んだほうが企業価値が上がります。 また、 原価率の低い高付加価値の商品を売るような商売で、物凄く営業利益率は高いけど、 職人気質の会社で、ここ10年間売上げがほとんど伸びていない会社なんかは、 営業利益率を多少落としてでも(広告宣伝費や営業マンを増やす) 売上げの拡大を狙ったほうが企業価値は上がります。 同じプラスマイナス10%でも、 売上げと原価率では10%増減を実践する為のコストが違いますので、 この数値をそのまま鵜呑みにする事はできないのですが参考になります。 投資する側にとっても、感度分析によって、 対象企業の最重要バリュードライバーはいったい何なのか?を認識できていれば、 その企業の決算を分析する時に、チェックするポイントが明確になるので、 より正確に企業の実態を把握できるようになると思います。 ・・・ということでこの"感度分析"というのは、なかなか使えそうな手法です。 今後の私の投資にもこの手法をとりいれていきたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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