「さきにゆくとなにかいいことがある」と思って生きてきた。
と、亡くなった父が80を過ぎたころに話したことがある。
「おとうさんも、そう思ってきた」と返事があった。
だいぶ惚けて地下鉄に一人で乗れなくなったり、鍵掛けを何度もしなおしたりしてきた時にだ。
わたしがなんでそんなこと言ったのか?50代になったばかりだったし、今から思うと活力がいっぱいの時だったのに。
たぶん何かで落ち込んでいたのかもしれない。
が、父の返事にびっくりした。父に悪いが「えっ」まともじゃないか!と。
そういうかたちのないもにに反応してくれたということに。
わたしは
「さきにゆくとなにかいいことがある」「ここではないどこか行きたい」
という希望がないと生きられない。
「そのためにはなにがをせずにはおられない」
それを打ち砕くのはだれですか!なにですか?