テーマ:本のある暮らし(3291)
カテゴリ:ばあチャルの読書記録
9月は『源氏物語』与謝野晶子訳の膨大なので明け暮れてしまった。10月はたくさん読むぞと張り切った割にはこんなもの。 『新宿鮫』大沢在昌 孫の女の子は上手いことを言う。 だからまねして(笑)普通におもしろかったものは読書メモも省くことにしよう。 『移動祝祭日』ヘミングウエイ 彼の最後の作品。1961年自殺してしまう年に書き上げた。 最初の結婚(4回もしている!)相手ハドリーとのパリでの思い出をエッセイを越えた芸術論、創作論に表しているもの。 作品が売れ始める(認められる)までのみずみずしい感性があふれるように書かれてあり、引き込まれてしまう。いかにしてヘミングウエイになったか。 1921年から1927年までのパリにいる作家達とのやりとりが実名で出てくる。フィッツジェラルドの章など興味津々。 もちろん創作、誇張し過ぎ部分もあるという。 そうだろう。思い出は切なくも美しいのだ。
8篇の村田喜代子傑作集。 このひとは「おばあさん」を描かせたら最高。 中でも「白い山」の中にたくさん出てくるおばあさんのなかで、腰がひらがなの「く」の字ではなく「つ」の字になっているおばあさんがあったという、卓越した表現にはまいってしまった。 いるいる。「つ」の字ねぇ!ご本人はつらくて大変だろうけれども笑えてしまう。 この作家もうまいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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