カテゴリ:読書メモ
物事には表があれば裏もある、そして二面のみならず三面にも四面にも思い至れば自分でほんとうに考えたことになる。 苅谷剛彦『知的複眼思考法』(講談社+α文庫) 人の意見を簡単に受け入れてしまわずに、批判的にとらえ直すには、どうしたらいいのか。自分なりの考えを、きちんと自分のことばで表現できるようになるためには、どんな工夫がいるのか。(中略)どうすれば「常識」にとらわれない「自分の頭で考える力」を身につけられるのか。(P22) とくにありきたりの「常識」 や「紋切り型の決まり文句」のステレオタイプにとらわれないで考えるにはどうしたらいいか、ということの方法論がこの本の主題であった。 わたし素直なものだからついうのみにしてしまうところがある。まゆにつばをしてこの本を読み終わったとなれば、この本の成功である。 つまり読めば読むほどこの本の内容を一面だけで信用しちゃならんということになってしまうのであるが(笑) 本の読み方、思考のための作文方法、問いの立て方、展開の方法など具体的で、学生になった気分で一気に読んだ。ということは一面性だけみれば(しつこい)わたしにとって大変におもしろくてためになったということである。 しかし、『知的複眼思考法』という表題や副題の「誰でも持っている創造力のスイッチ」は内容とちょっと印象が違い、残念だと思う。「複眼」ということばがいいのかなぁ~。 The Way to Insightful Thinking という英語の題ほうがわかりやすい。 Insightful=洞察に満ちた 明確に 深い見識の お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年01月14日 13時14分23秒
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