『地下室の手記』ドストエフスキー
『カラマーゾフの兄弟』や『罪と罰』などの重厚な作品の解説的作品とはジッドさまがおっしゃったそう
なるほど なるほど 短い作品だけど全編が饒舌で 「カラマーゾフ」や「罪と罰」の登場人物たちの長い長い会話に悩まされたことをいやでも思い出す
ボタン雪のびしょびしょと降る窓辺で 人間はどうしょうもない者であるよと 暗くて哀しくてさびしい独白を延延と、、、楽しくはないが
『エアーズ家の没落』サラ・ウォーターズ
ウォーターズの「半身」の結末があまりにも意表をつかれておもしろかったので
同作者の「荊の城」「夜愁」と読みつくし
こんどもと期待したあまりに肩すかしをくってしまった
イギリス人はお城や館のミステリがお好きだ
「レベッカ」しかり「ジェーン・エア」しかり
『ジョイラック・クラブ』エミイ・タン
第二次大戦時日本軍に追われてアメリカに移民せざるを得なかった
中国人 壮絶な苦労をした一世と二世のものがたり
中国人そのものの母とアメリカ化した娘の確執
最後には理解しあい許しあいするのだが
日本人から見るとあまりにも大陸的というか烈しくてわからない人種と思ったが
母娘が解かり合うのにする烈しい過程は人間としての共感を呼ぶ
『知的複眼思考法』苅谷剛彦
『予告された殺人の記録』ガルシヤ=マルケス
作家がコロンビア人だから当然なのだが
南米のコロンビアが舞台というのも目新しくおもしろいし
小説的手法がそもそも奇抜で
つまり主人公が殺される結末からはじまるのに
それからそれへと謎が噴出し興をそそられる
ああ、これがうわさのマルケスの小説なんだと感心しきりであった
『日本沈没』小松左京
はや2月もいくにちか マンネリ化はしていてもやめられない読書記録
これがないとわたしのブログではないから ね