有吉佐和子さんの『恍惚の人』を再読した
才女といわれた作家の文章はやはりすばらしい
てだれている
読みやすいとはこういう文章をいうのだ
大ベストセラーになったあの時
読んだわたしは31歳のころ
それから40年あまり
「恍惚の人」は「認知症」と言う病気なり
と世間で認知され進化しているが
老人人口がますます増え
老人問題も多角化してしまったこの時代
あの時の衝撃が
今や違った意味での衝撃と共振になった
まず
この小説は主人公の昭子を40代後半に設定してあるので
昭子が舅の老化現象から「老い」を看取るの大変さと
自身が「老いに向かう不安」を感じたようには
まだまだわたし自身深刻に考えていなかったこと
そして
わたしが当年になった現在の状況を踏まえたとき
どーすらゃいいのか、ひとごとではないのだから
なんとも皮肉な小説であることよ
もちろん
冷静なふりをして、この老後問題に
理知的な行動をとっているつもりになっているんだ
けどこころのなかは不安だらけ、、、、、