この本がベストセラーになったのは40年前だけれど
わたしはその頃、司馬遼太郎さんに興味なく
いつかは読もうと積んであった本
大河ドラマの放映影響で読んだようなもの
ドラマを観ているだけではストーリーがいまひとつ鮮明でなく
さすがこの随筆風物語を読了してみれば
おぎなって楽しめるのである
引き続き上田秀人さんの
『月の武将 黒田官兵衛』を読んでいるが
やはり大御所司馬さんの筆の後では
読む方にとって無味乾燥になるのは仕方がないか
それに
昔の作家は資料を調べ空想をはせ
手で文字を書き連ねた
今の作家は大抵ワープロだろう
手で書くより打つという動作のせいか
もちろん資料も参考にするだろうが
たいていもう調べつくされた文献や研究書がある
もう想像の余地がないんだろう
話は変わるが
京都から西の土地はわたしにとって未知との遭遇（笑
この播磨灘物語はそういう意味で新鮮であったし
わたしの興味をかき立てた
関東の生まれの者はどうしても東に思考が向く
だから東北よりも西国は縁が薄い
旅行してもピンポイントではあまり意味がない
文学は好きなればその点も有意義である
日本も狭しといえども、知ろうとすると広しということ
まして世界は、なんていうことをいうと
陳腐である
