例えば来月わたしは京都旅行に行く予定だが
京都は修学旅行に始まって、なんども何度も訪ねているから
たいがいのところは観光してしまっているので
こんどはどこのお寺にしようかな、と迷ってしまうほどで
そんなに行かなくてもいいのではないか、などと贅沢なことも考えてしまう
日本の中でも知らない土地はたくさんあるのだから
そこ、ここを訪ねたら見聞も広まるのにとも思う
去年の晩秋、秋田県の男鹿半島に二泊したことがある
言ってはなんだが、季節も季節とてなにもない、寂れたような半島だった
温泉は素晴らしかったが、昔は流行ったのだろうが、というような古いホテル
ま、天下の熱海も往年の面影はすっかりなくなっているのだからしょうがないか
それを「金婚式の記念旅行」としたのだから、ちょっと貧弱感、いなめないだ
でも、わたしは半島や岬が好きで、行きたかったのだからいい
「襟裳岬~♪何もない春です~~」の気分よね
その半島めぐりだって
わたしがこれから日本中の半島に全部行けるわけではない
本さえ読めば世界各地は行った気になりそれで満足というところもある
つまり文字の中で想像するのがおもしろい
地図を見るのも好きで知らない土地を辿っていくのは愉しい
このごろBSなどで放映する目線カメラの旅行だって結構行った気になる
からだはひとつ、かぎりのある「はなし」なのである
男鹿半島 入道崎 北緯40度の地