カテゴリ:読書メモ
85歳の義姉は油絵を県展で入選するような腕であるが 油は展覧会というと絵も大きくなるので、運び込むのも(高齢には)大変 いろいろ考えた末、手帖と筆記用具さえあればいい「俳句」もやると宣言して 「これならば寝たきりになったとしても、楽しみがあるってもの」 と言われているが、詩心のないわたしは戸惑うばかり 木宮高彦『小説 与謝蕪村』(1985年刊) を読んだ、ちょっと目を啓かされた感じではある そういえば藤沢周平『一茶』や吉村昭『海も暮れきる』も俳人が主人公だった まあ、 日本人ならだれでも17文字ぐらい さてこの本『小説 与謝蕪村』、なかなかのものである 生い立ちが最初に述べられているのはまあ当然だ 目当ての師匠のところに行き、入門を願う 「俳諧を学ぼうとするものが、そんなことも知らんのか」 「俳諧連句の略称じゃよ。ふたりで一首の和歌を詠むことだ。 「俳諧はいつ頃はじめられたのですか」 と蕪村が質問したようにして話が進められていくのである そして小説は終始俳諧の派閥争いになる つづく
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