カテゴリ:読書メモ
『若草物語』の続き、第三と第四をやっと読み終わった。
いろいろありましたからね、なかかなか進まなかったの。 子供の頃に『若草物語』と『続若草物語』を読んで、4姉妹の行く末をワクワクして、 メグの結婚、べスの死、エミリーとローリーの結婚、ジョーの結婚までは読み知ってました。 オルコットの子供心をつかむ筆の力か、忘れられないおもしろさでしたね。 それで今回、角川文庫が第三と第四までも出しているのを知り、 「ああ、続きがあるんだ!」と。 そしてこの第三と第四のストーリーは姉妹それぞれの子供たちの成長と、 学園のようなものを経営していて、そこで成長する大勢の子供たちや青年たちの物語。 正続に比べれば品落ちというところだが、読めないというわけでもない作品と思う。 しかしながら 訳者解説により、オルコットの伝記を読まないでもいろいろとわかり、 作者の少々すさまじい波乱万丈な人生を垣間見 創作によって慰められ、昇華していることに感動した。 ジョーが作者と目されるが、 若き頃は両親・姉妹の生活の面倒を一手に引き受け、作家として書きまくり、 結婚はしない、子供はいないにもかかわらず、 姉(夫が亡くなる)の子、妹(本人子を残して死ぬ)の子を必死で育て 母、父の介護をし看取り、疲れ果ててまだ55歳の若さで病死してしまう。 それが『第四若草物語』にてマーチ家のしあわせな行く末を描き、 完結した、その2年後であったということは驚きだった。 「・・・ここで音楽をとめ、照明(ライト)を消し、 マーチ一家の上に幕を永遠におろすことにしよう」(第四若草物語、結びの筆) ことほどさように、創作という昇華に目を見張る思いである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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