過去、ヴォネガットは3作品を読んでいる
『プレーヤー・ピアノ』
『猫のゆりかご』
『スローターハウス5』
いま、このブログにある自分の感想を見てみると、どれも好もしくよろしい感触
さもありなん、このもう最後の作品になるのかという、作者73歳か74歳発表の
『タイムクエイク』
やはり、なかなかの作物なり
創作あり、随筆風あり、思い出あり、文学紹介あり
幾層にも複雑化した構成の中に、いい年輪を感じさせる、その気持ち
わたしたち年寄り(この本では「古手」といっている 笑)にはよくわかるのである
タイムクエイク(時空連続体)によってある時、詳しくは2001年2月23日、
10年前逆戻りして1991年2月17日に戻ってしまい、
やり直しできるのではなく、繰り返さなければならない日常になって
いざ、タイムクエイクがストップしても、何をしていいか戸惑う設定
人間繰り返しが続くと自分の頭で考えることを無くす
しかも、随筆風の部分の2001年は作者の将来で、長生きするつもりで
「そんな風に自分はこの世にいる」と想像するのであって
これもわたしがよくやる手(笑)
いろいろ文学的な思い出やら、薀蓄もわたしにはおもしろかったですね