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やっぱり読書  おいのこぶみ

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2018年09月14日
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カテゴリ:読書メモ
​読書傾向が支離滅裂と気づいてはいるのですが
こころのおもむくまま、気の向くまま
それで心地よいのだから仕方ありません

でも、そんな気の向くままに読み継いでいると
不思議と今の自分に何かしら関連してくるから面白いのです
まあ、凡人の思考なんて年経てもそんなに複雑化するわけないから
何につけても自分に問いかけるしかないのでもあります

というわけで、まえに高橋健二さん訳で読んだ『車輪の下』の時よりも
ああ、そういうことだったのか!、という感想になりましたが
訳が問題なのではなく、理解できた時がわかったときということです

「青春は年齢を言うのではない、勇気を持って挑むことができる時が青春である」
という詩がありますが

この秋山六兵衛氏訳の『車輪の下に』を読みまして
青春というその意味がわかったとき、それがまさに青春の意義だと思いました

*****

主人公の優秀で利発な少年ハンスが勉強ができる故、村の期待を背負って
好きな趣味もすっかりやめ頑張って、官費で神父になれる神学校にみごと入学しても

まだまだその先があると、村の大人たちに叱咤され、
せっかくの夏休みも返上で勉学に励まざるを得ない

入学すれども状況は同じ
「そうしないと車輪の下じきになる」と神学校の校長先生
って、この状態が車輪の下でしょうに

唯一の理解者の友人ハイルナーも神学校を脱走してしまい
孤立無援のハンスはとうとう精神を病んでしまい
学校を辞め、村に帰ってきても立ち直れなかったハンス


​「とにかく、真に天才的な人間にあっては、傷はたいていよく癒着し、学校のことはおかまいなくりっぱな作品を書き、後々になって、彼ら​(型にはめようとした教師たち)​が死に、時代の距りという快い後光に包まれたとき、それらの作品が、学校の教師たちから、他の時代の人々にすばらしい作品として、また気高い範例として紹介されるような人物になるということは、せめてものわれわれの慰めである。」​

などと、ヘッセが何気なくこの小説に挟み込んだ文章は、
自身の青春を語ってやまないノーベル賞作家の言いたかったことと思いました












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最終更新日  2018年09月20日 08時43分31秒
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