1・・・香港・マカオ
2・・・マレー半島・シンガポール
ユーラシアをバスなどで放浪して、最終目的地はロンドンへ行くという旅の記録
氏は手練れのルポライターとか(ご本人が巻末対談でおっしゃってる)
よく書けている、おもしろい放浪記でした
このおもしろさの整い方は何ゆえに・・・
沢木耕太郎氏が日本を脱出してたのは1973年ころ
執筆されたのは1986年ころだそう
その10数年のタイムラグというか間が興味深い
作品はルポルタージュではないということか
いえいえ実際に行かなけれなこんなふうには描けません
行かないでベトナムを舞台にフィクションしてしまった
結城昌治さんの
『ゴメスの名はゴメス』ではないのだから
この温めていたということが作品を端整にしたのでしょうか
ものごとは直後でない方がいいときもある
いいものだけが残る可能性もある
悪いことが増幅されることことになるかもしれない
なるほど
こしかたが自身の中で醸造され「
思い出」となって残るのは
人間にしかできない「
わざ」なのだ