『嵐が丘』の続編。100年以上たってイギリス作家アンナ・レストレンジが創作(1977年)したものを倉橋由美子さん訳で1980年発行にされたものです。もう古本になってしまっていますが、わたしがやっと読むのも情報を知りましてから10年以上もたっています。
名作の続編を他の作家がものするというのは興味ありますよ。読んだものでも夏目漱石
『明暗』(水村美苗『続明暗』)ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』ミッチェル『風と共に去りぬ』など。
もっとも、未完だった『明暗』は続きが気になりますが、『カラマーゾフ』も『風と共に去りぬ』も残り惜しいには違いないのですけど一応完結している作品で、この『嵐が丘』も蛇足になりかねないなあと思って読み始めました。
つまり、英国版時代小説の感じですかね。狂気のごとく情熱をほとばしらせたヒロイン、キャサリンとヒースクリフの恋愛がヒース荒野の風吹きまくる中で悲恋に終わり、キャサリンの娘といとことが明るい日差しがさすように幸せになるはずの結末が、時代を経ていくうちにどうなったか?