カテゴリ:読書メモ
魂はあります、幽霊もいます。
曾祖母からひ孫まで、曾祖父からひ孫まで一族の家族史を辿っていくと「遺伝子は続く、強烈なほど消えていかない!?」なんて思わされる『嵐が丘』の続編創作でございました。 どちらかというと今どきのファンタジー・エンターテインメントに近いですね。 『嵐が丘』が社会性に乏しく狭い範囲だったのにたいして、続編はその後の文明の道をたどり(ナポレオンの戦争や産業革命)それに影響される様々な姿も加味されていますので面白いことはおもしろいです。しかし、エミリー・ブロンテ『嵐が丘』の芸術性とは一線を画しているのは当然ですね。 簡単にあらすじを。 キャサリンとヒースクリフのこの世ならぬ嵐悲恋の後、キャサリンの娘のキャシー・リントンがアーンショー家のヘアトンと平和な結婚生活を送るはずなのに、そこへ死んだ前の夫リントン・ヒースクリフ(無理やり利結婚させられた)の異母兄弟になるヒースクリフの隠し子があらわれ、遺伝子の加減か惹かれてしまい不倫恋愛する、子が生まれるて死んでしまうそれが2代目。 キャシーの娘マーガレット(ヘアトンとの娘)が、その父親の年齢ほどのともいえるヒースクリフの隠し子と結婚してしまい、リントン家とアーンショー家が入り乱れていろいろ事件が起こるのが3代目。 そして4代目、マーガレットの子供たちや2代目のヒースクリフの子どもがこのリントン家とアーンショー家のほかにテンペスト家を加えて複雑に絡まりあう。 いずれにしても風の強いヒースばかりの荒地に建つ「ワザリング・ハイツ(嵐が丘)」という屋敷が印象を強めているのですね。 物語を作るってこんなにも面白いことなんですねぇ。 ま、このように簡単では何が何だかわかりませんか。 なにげに、この第2部の巻末広告ページを見ると、クローニンの著書(『城塞』『地の果てまで』など)がずらりと22冊も!紹介してありました。知らなかったこんなにあるなんて。あの頃はこういうちょっと真面目でおもしろいエンターテインメン的物語が流行っていたのかな。三笠書房さんの特徴ですか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年04月20日 13時53分32秒
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