カテゴリ:読書メモ
上巻を読んでしばらく時がたってしまった。中巻を読み始めて、なんだかつながらないもどかしさ、自分の上巻「読書メモ」も読み返してみたが今一つすっきりしない。結局また上巻から読み直してしまった。この歳になると間をあけてはいけない(笑)
さて、両親を失った9歳のフィリップは牧師館で育てられる伯父夫婦との絆。キングズ・スクールで8年間過ごし、あと1年で優等卒業できるのに聖職者になるのを嫌って退学、ドイツ留学。その縁で知り合ったたミス・ウィルキンソンとは夏休みに浅からぬ仲になり、それも絆。ハイデルベルクでの友人ヘイウォードとの絆。ドイツ留学の後ロンドンでの会計士見習いには顧問弁護士に。パリに絵の修行に行けるのも伯母の愛情やヘイウォードの後押しの絆。そしてパリの美術学院での貧しくも苦しい修行のうちにも絆は広がっていく。 成長記は中巻へも続く。はたしてフィリップは絵の道を進むのか。ファニー・プライスという画友の悲惨な死を契機に悩み、愛情を注いでくれた伯母も亡くなり、「自分に与えられると期待したものと、現実に与えられたものとの落差に幻滅と失望を味わい」挫折する。 再びロンドンに戻り、今度は医学校に通う。勉学に励と思いきや、ミルトレッド・ロジャース、ノラ・ネスピットという二人の女性との関係に意志薄弱とも思える状態で拘泥し苦しむ。中巻はその人間のどうしようもない執着をこれでもか、これでもかと描いて終わる。 うーむ、上巻は絆のほのぼのさがあったが、苦しいばかりの中巻の絆はやりきれない。しかし、下巻でフィリップがどうなっていくのか?読ませるところでもある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年05月24日 13時55分41秒
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