著者の作品はそこはかとない色っぽさが特徴と思っています。でも、この作品はそれを通り越してエロっぽく感じるのは、そりゃそうでしょう、ストリッパーがヒロインですから、題材によるものもあります。といっても桜木ワールドなんです、「へえへえ、こんなふうなんだ、この世界」という興味も大ありですが、ひとり、ひとりの自立した人間たちの生きる道筋があざやかに描き出されていて、どの辿る道も容易ではない、けれどもやりがいがあるのだってことはわかるでしょうと読まされるのはいつも通りです。それが応援・演歌調と言うのかもしれません。