市井の片隅で殺人が起こった。元妻が殺したのは、娘のために必死で働く元妻にしつこく金をせびり、暴力も振るう元夫。その現場のアパートの隣には天才数学者のストーカー男が居て・・・。世の中からはみ出してしまう人々の哀切な感情模様のミステリー。
前に大変話題になっていて、まだ読んでいなかったの?と言われるだろう一冊、直木賞受賞作。この文庫版33刷、やはり読み継がれているのだなあ。主人公湯川学の知識豊富が売りのガリレオシリーズということで続いているらしい。本当にありそうでよくできている、また、ところどころにある数学の考察が面白かった。