カテゴリ:読書メモ
息子を捨て、夫を否み恋人と出奔したアンナ・カレーニナは、幸せではありません
罪の意識があったから?不倫相手ヴロンスキーの情熱が醒めたから? いえ、自分に誠実に生きようとしただけ、自我意識が強すぎたのです もっと言えば、時代がのしかかっていました、現代でさえ「ガラスの天井」です 19世紀の宮廷文化ならなおさらです しかし、トルストイさんの筆はすごいですよ 魅力的な美しいアンナの容姿を通して、まっすぐ生きようとして ぶつかり悩むさまを克明に描き、爆撃のように胸に響きます 若いときに読んだ印象は、アンナの情熱的な恋はわかるけど リョーヴィンとキチイの真っ当な恋に安心をしたものでしたが やはり、主人公はアンナ・カレーニナ 現代に通じる普遍性を読み取れるということ 恋愛だけではありません、人間の自我をつぶされるということはどういうことかを 半世紀後に読んで、今回しっかり、深く感銘を受けましたね さて、リョーヴィンの哲学的思索に強い思いを抱いていたわたし 最終章にありました「空色の丸天井」 宇宙は広大だと知っているけれども、自分の眼には青い空が丸い天井であると つまり、神を信じる自分を意識するという・・・ わたし思いました、バチカンの青い天井絵を・・・ 実際に行って観るものですね~、西欧の宗教の色濃さがわかります お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[読書メモ] カテゴリの最新記事
|
|