上野駅公園口
オール日本人が一度は立った駅なんでしょうね、しかも外国の観光客もコースにあるのでしょう、だからこそ、翻訳され全米図書賞受賞となったのもうなづけます。
わたしも子供のころからなじみが、むしろ日常的に使っていた、桜の時、見たい展覧会開催の時、音楽会、博物館、自分が子供のころのや孫を連れての動物園、キリがありません。
いまだに使っているからこそ、この本にある「ホームレスたち」のことを、気が付いても、知っているけど、知らないふりをしているんですよね。あまりにも日常の一部となってしまって。ほんとこそばゆい。
「ホームレス」ではなく「一人の男」です、高度経済成長期の波にまにまに流され運がなかったひとり、上野→東北→福島はちょっとあざとい気もしますが、あり得ないことじゃない、同時代をしっかり生きたわれわれに、運がいいとか悪いとか、そういうことでもないのが理解出来るんですよ。
初めて柳美里さんの作品を読みました。読み始めはあまりにも散文的なので読み取れないのではと思いましたが、次第にその流れに乗り、最後まで読んでから冒頭に戻るといい調べになりました。