『スタッキング可能』松田青子
この作品2013年に上梓されているのですけど、まだまだ今どきが「わかる、わかる」「そうなのか」と新鮮だったですね。
「スタッキング可能」は会社で働く女子社員の嘆きっぽい独白、オフィス模様。
「マーガレットは植える」女の子の不如意な暮らし、昔なら乙女な嘆き。
「もうすぐ結婚する女」ずばり、マリッジブルーに絡めた期待と不安の風景。
松田青子さんの初期の作品でしょうか、作風が出ています。ぼやいたり嘆いたりなのですが、なんとなくおかしみがあるのです。小品の間に挟まれている
「ウオータープルーフ噓ばっかり」の3編が特におもしろいなあ、TVドラマ「家政婦は見た」の家政婦協会の事務所(畳のくつろぎ部屋)での会話が思い出されます。クスクス笑ってしまいました。こういうの好きです。