『横道世之介』吉田修一
このごろ、人生を俯瞰的にみるようになった。
だからこの小説が世之介の青春を、鳥が空を飛んで下の景色を見るように追いかけているのは興深い。
が肝心の主人公世之介のぼやんとした性格がいいのかどうか。
(ま、わたしが好きか、嫌いかなんだけど)
憎めない性格、お人好し、ちょっとだらしないような、流れゆくままに、生きていく。
争わないという人は好かれるだろう。
だが、なんだか何に対しても責任を持たない、ように思える世之介。
結局、皮肉にも周りの人の人生を張りあるものにして、本人はほんわかと人生を送るということになる。
ただ、ネタばれになる部分をどう考えるかにもよるが。
現代こんなふうな作品も多いような。
このほんわかが苦手なのかも。(これ、ゼネレーションギャップ?)
続いて
『おかえり 横道世之介』も読み。
もしかして
『悪人』の作者の異の方面であるかな、と思った次第。
続きをお書きになってた!