『開幕ベルは華やかに』有吉佐和子
そうだろうなあと想像、難くなかった演劇界のあれこれが広がった。
いやいやいや、有吉佐和子さんの古びていない小説力だからこそだと思う。
中心が俳優「八重垣光子」と「中村勘十郎」って、記憶ではモデル問題も出たような(?)
誰それと舞台俳優の名前をあてはめてしまうのだが、もちろん巧み構成力と筆運びのフィクション。
そしてシテの演出家と、その別れた妻の脚本家のからみあいが微妙。
しかもミステリー仕立てで、読むのに興深いのである。すごい作家だった。
その有吉佐和子さんのような小説を書きたい、とおっしゃる原田ひ香さんの作品を初めて読んだのです。
『人生オークション』原田ひ香
おもしろい。うまい。知らなかった!
特に中編二つ目の「あめよび」が人生の機微溢れまくりで、切なくていい。
調べるともうすでにすごい著書、作品の量。
わらわら。