日常の充実と読後感
ここのところ、毎朝30分ばかりトラックを早歩きをしている運動場に出かけてするのだが、その行き帰りも合わせて一時間以上かかる全部で8,000歩ばかり散歩はしていたこの辺は起伏が多く、坂道ばかり一時間かけて歩いても4、5,000歩心臓への負担が重くなって、ちょっと「やだなあ」と思っていたので平坦な運動場での早歩きはなかなかいい今までになかったこの予定が入ってそのあとの日常生活(家事)が押せ押せになってせわしなく日々くらしているのに、大好きな本を読まにゃならぬ畑も種まき時、ほんとに忙しいだからブログも休みがち、かな(笑吉村昭『破獄』を読了実に充実した小説であった準強盗致死罪で無期懲役中、4度も脱獄し脱獄中にもまた強盗殺人を犯す、ひとりの男それを追う、官憲や刑務所の看守たち時代背景は日本が太平洋戦争に向かってひた走りな時に始まり戦中、戦後のアメリカに占領された混沌とした中をくぐりようやく落ち着いたともいえる時代に入り昭和高度経済成長のまっさかり期に終わるのであるもちろん厳重な監獄(刑務所)からどうやって脱獄したのか?つかまるだろうか?というスリルはあるまた、この男の異常さはどうであろう、という興味読み方いろいろに出来る小説でも、わたしは昭和史をあらためて感じ自分もいたのに時代を知らなかったような気がしたのであったまた(刑務所という)閉じ込められた場所にしのびよるさまざまな影響人生という限られたものにも「破獄」という手段もあったのかなどと夢想してしまったのである