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テーマ:本のある暮らし(3318)
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2007年が始まりました。
今年も何卒よろしくお願いいたします。 さて、先日の日記に書いたように、昨年末に父が事故に遭いまして、色々と実家が大変な状態でしたので、今年の年越しは実家でバタバタと過ごしていました。 おかげさまで父も順調に快方に向っていまして、このまま何事もなければ今月中には退院できそうとの事でした。一時は最悪の事態も考えてしまったような大きな事故だったので、ひとまず良かった良かったです。 さて、父の付き添いと、母の手伝いで過ごしていた年末年始ですが、意外と読書の方が進みました。横浜まで2往復した電車&父の付き添い中&風邪でダウンの連係プレーの賜物ですね。 そうなんです。せっかく手伝いに行ったのに、1日ダウンしてしまった日があったんですね。 我ながら情けないです。 嫁さんががんばってくれたので母の負担にもならずにすみましたが、全く何しに行ったのかという感じでした。 嫁さんに感謝です。 そんな訳で、忘れないうちに読んだ本たちの感想をちょちょっと書いておきます。 「点と線」(松本清張) 言わずと知れた清張の代表作ですね。 ここ何年も松本清張から遠ざかっていたので、久しぶりに読んでみようと思い、厚さも手ごろなこの本を再読しました。 うん、やっぱり面白いです。色あせないですね。そして久しぶりに読んで改めて感じましたが、やっぱり文章がうまい!全然疲れないですよね。読んでて。 松本清張の本って、文庫の裏とかに書いてある「あらすじ」を読むと、何だか難しそうで、堅そうで、ちょっと敷居が高い感じがするんですが、読むと面白いんですよね。 難しい題材を上手に料理しているということですかね。 「時間の習俗」(松本清張) 続けて清張作品にいきました。 この作品は「点と線」に出てくる、三原刑事と鳥飼刑事が出てくるもので、こういう風に同じ刑事が出てくるような設定って清張では珍しいですよね。 作品も似ていて、怪しい犯人がいて、どうやってアリバイを崩していくか、という作品です。 うーん、徐々に犯行の方法を暴いていくあたりは面白いんですが、犯人として目星をつけるにはちょっと弱い感じでした。「それでこの人を怪しいと思うのはちょっと無理があるかな」と。 ま、そこを置いておけばやっぱり面白いです。 今後もちょこちょこ清張再読を続けていこうかと思います。 「変身」(東野圭吾) これも再読なんですよね。 もう何年も前に一度読んでいて、割りと面白かったな、という印象でした。 病院の売店にあったので買ってみました。 うん、これも中々よかったです。 主人公の人格が徐々に変わっていくあたりは、とても丁寧に描かれていて、読んでいて怖くなる感じでした。 脳移植を題材にした作品ですが、もしかしたら将来、この作品で扱っているような問題がホントに議論されるような事になるかもしれないですね。 「上高地の切り裂きジャック」(島田荘司) 表題作と「山手の幽霊」の2編が収録されてました。 僕は島田荘司の作品で最初に読んだのが「切り裂きジャック・百年の孤独」で、それ以来切り裂きジャック自体にも興味を持っていたので、この作品は文庫化される前から随分気にしていたんです。 で、とうとう文庫化されたので、喜び勇んで買ったのですが、正直ちょっとイマイチでした。 もっと島田荘司っぽい大掛かりなトリックとか、本家の切り裂きジャック事件との絡みも期待していたのですが・・・。ちょっと期待しすぎだったのかも。 むしろ「山手の幽霊」の方が好みでした。こちらの方が、突飛な設定も、大胆なトリックも、より島田作品ぽかったです。 それで今は、「双月城の惨劇」(加賀美雅之)という本を読みまじめてます。 久しぶりに新しい作家さんにチャレンジです。 なんでも鮎川哲也編の「本格推理」に何度か作品が発表されたとの事。ちょっと期待してます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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