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テーマ:本日の1冊(3698)
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本屋でふと見かけて買ってみました。
いわゆる文豪といわれる人達の探偵小説を集めた一冊です。 どんな文豪達かというと、 谷崎潤一郎(途上) 佐藤春夫(オカアサン) 泉鏡花(外科室) 三島由紀夫(復讐) 芥川龍之介(報恩記) 川端康成(死体紹介人) 太宰治(犯人) 志賀直哉(范の犯罪) 森鴎外(高瀬舟) 以上の方々です。 そうそうたるメンバーですね。 そうそうたるメンバーですが、読んだ事がある人は、えーと、一人二人・・・。 あんまりいませんね。 ま、それはいいとして。 こういう作品のまとめ方も楽しいですよね。 しかも上記の方々が探偵小説を書いていたとは。ちょっと驚きです。 うーん、やっぱり犯罪とか殺人というのは人間の暗い部分を如実に表しているところで、そういう意味では文豪の方たちも題材として扱ってみたかった部分かもしれないですね。 とはいえ、上の作品の中で純然たる探偵小説といえるのは、谷崎潤一郎の「途上」ぐらいかなと思います。 他の作品は、ミステリー的な要素はありますが「探偵小説」とはやっぱりちょっと違うような。トリック重視ではなく、やっぱり人の内面を探るような作品が多かったと思います。 そこを期待しすぎなければかなり楽しめる一冊だと思います。 僕は個人的には、谷崎氏の「途上」、三島由紀夫の「復讐」が好きでしたね。 「途上」はその殺害の方法がなかなか面白く、復讐の方は「怖い」の一言ですね。終わり方も「いや~」な余韻を残すもので、こういう終わり方は大好きです。 あと、「オカアサン」も面白かったですね。人の口真似をするオウムから、前の飼い主がどんな人だったのかを想像するというもので、ちょっとした推理ごっこみたいな一場面を小説にした感じですね。 それにしても昨日、今日とやたら冷たい風が吹き荒れてます。 皆さん風邪など引かないように注意してください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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