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カテゴリ:読書日記
意外に思われるかもしれないが、わたしは非常に男っぽい思考回路をしている。
と、思うときがある。 単純で、情にもろく、ロマンチストで騙されやすい。 どんどん新しいことを思いつき、思いつくそばから、あとさき考えず次々行動に移さずにはいられない。しかも飽きっぽい。 転んでもただでは起きない…というか、転んだ拍子にたまたまつかんだキノコに興味を持ち、ぽいっと口に入れてしまうようなところもある。 それに、すさまじい負けん気のつよさと、持て余すほど熱く煮えたぎる野心!おお!!(笑) 一方では、気が弱くて傷つきやすく、プライドも高く、人の評価をすごく気にしたりするので、本当にめんどうくさい。 総合してみると、結婚相手にはしたくない男。という感じだ。 持ってうまれた自分の性質に早くから気づいていたので、わざとゆっくり歩いたりしゃべったり、穏やかにみえるほほえみや対応を心がけたり、地に足の着いた生活にあこがれたりしながら、「女性らしさ」のヴェールを自分で織り上げてきた感がある。 青いヴェールと、その内側でちろちろ舌なめずりをする赤い炎。 一体どっちが本当の自分なのか、ときどきわからなくなる。 最近、その二面性をはっきりと自覚するよい機会があり、「この2つをどうやってひとつの人格にまとめてゆこうか」と考えていた折、少し前の日記に書いた「空色勾玉」の続編「白鳥異伝」を読んだ。 この物語に登場する女たちはみな、そんじょそこらの男よりもはるかに芯がつよい。 運命さえも自分の力で変えてゆく力を持つ。 けれど最後に女たちが輝くのは、その「男らしさ」故ではなく、巨大な運命の流れに身を委ね、荒ぶる魂や神をも鎮める、「ゆるし」と「手放し」の包容力によって、なのだ。 最終目標は、つまりそこだな。 限りないつよさに裏付けられた愛とやさしさ。 「魂鎮め」のちから。 さて。 この人生で、どこまでいけるか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.08.25 22:37:03
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