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本読みのひとりごと

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読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

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biscuit5750@ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750@ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
biscuit5750@ Re[3]:子どもを持つことの不自由と、自由(11/17) >バーソロミューさん お久しぶりです! …

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2006.10.15
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カテゴリ:読書日記
最近読んだ本。とまんが。

抱きしめる、東京

森まゆみ「抱きしめる、東京」。
地域雑誌「谷根千」編集人の森まゆみさんが、自身の生い立ちを東京下町の歴史と重ね合わせて描いている。
勢いのある文章をしっかり読ませる、たしかな筆力。

高度経済成長期、地上げに苦しむ下町の様子を描いたあたりは、著者の怒りと理想がにじみ出ていて、引き込まれながらも読み進めるのが少々苦しい。
街が異物をのみこむ過程には、大小さまざまな軋轢がつきもの。
そこには何か、個人の意志を超えたちからが働いているように思う。
時代は変化し、街はアメーバのようにかたちを変えてゆく。
善悪の判断や解釈はいつも、人間が後から付け加えるものだ。

願わくは森さんの底力のある筆で、彼女の少女時代の東京、あるいはいま、子育てを一段落させた森さんの目に映る21世紀の東京を、とことん活写したエッセイ集が読みたい。

働きマン(3)

安野モヨコ「働きマン」、待望の3巻。
1、 2巻を読んだのはちょうど、休職して帰ってきたころだった。
ずいぶん感情移入してね、泣きました。
私生活を投げ打って仕事にまみれる姿や、プライドだけで自分を奮い立たせてめちゃくちゃに突っ走る姿に。

情報を扱う仕事の儚さ、独特の高揚感、危うさ。
それらを手に取るように思い出して焦りもし、悔しくもあった。

けれど3巻を読んでいる間、わたしは一度も松方に自分を投影しなかった。
これは、わたしが途中で方向転換した道。
選ばなかった道の、その先にある物語だから。

「迷っている」とばかり思っていたけれど、本当はわたし、もう選んでいたんだな。

のだめカンタービレ(16)

二ノ宮知子「のだめカンタービレ」16巻。ぎゃぼ。
パリ編も俄然おもしろくなってきたなー。
千秋とのだめの音楽がどんなふうに成長していくか、この先が楽しみ。
しかし、音のない世界に音楽を鳴らすこのひとの才能には、ちょっと鬼気迫るほどのものがあると思う。
いま、オケの出てくる小説を書いているので、その難しさはよくわかる。
読むひとを「聴きたい気持ちに」させるのではまだまだ筆が甘くて、読んだ人が「聴いたつもりに」ならなければ嘘なのだ。
わたしには、わたしのやり方があるはず。
とにかく、背すじがぞくっとするような演奏を、たくさん聴くこと。


さて。
本屋さんから帰ったら、出がけに煮込んでおいたあめ色玉ねぎカレーが、おいしく出来上がっていた。
いろんなスパイスや調味料を入れて、工夫して作るわたしのカレーはまあ、おいしいけれど、まだまだ年期が足りない感じ。
時間をかけて、時には寝かせて、じっくり煮込むことが大切。





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Last updated  2006.10.17 16:34:35
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