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カテゴリ:読書日記
アントニオ・タブッキ「インド夜想曲」(須賀敦子訳、白水社)を読みふけっています。 このところ須賀敦子さんに夢中で、ご本人の著作ばかりでなく、彼女が翻訳したボウルズやタブッキも図書館で予約して読みに読んでいるのです。 インドという土地が持つ豊饒、混沌、知性。 インドというイメージが、われわれの中に喚起する神秘、幻想、秘密。 それらが美しい小説のかたちをとって、コラージュのように次々と読者の前に現れてきます。 ボルヘスに魂を持って行かれた、澁澤龍彦に恍惚とした経験がおありの方、あるいは寺山修司をたしなまれる方などに、特におすすめ。 須賀敦子さんの日本語訳もすばらしく、原作の世界に深みと広がりを持たせています。 ところで、学生のころから愛読し読書の手引としている松岡正剛さんの「千夜千冊」がとうとう全集になりました。 ああ、欲しい。 欲しい欲しい、欲しい。 のどから手が出て肩が出て口から新しい人が生まれちゃうくらい、欲しい。 A5版上製本クロス装カバー掛け、8冊セットで税込99,750円也。つまり10万円。 安くはない。 けれど、すみずみまで、あますところなく知がつまっていると思えば、お金で買えるだけ夢のよう。 冬のボーナス…は、手をつけずに全額定期に積むと決めた。 でも、欲しいの。 赤いあなたに会いたい。 もの狂い。 本狂い。 何と言われてもいい。 うしろゆびを差されてもかまわない。 昼も夜も、あなたと一緒にいたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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