596616 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

本読みのひとりごと

本読みのひとりごと

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Free Space

読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

Profile

biscuit5750

biscuit5750

Comments

biscuit5750@ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750@ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
biscuit5750@ Re[3]:子どもを持つことの不自由と、自由(11/17) >バーソロミューさん お久しぶりです! …

Rakuten Card

Archives

2024.11
2024.10
2024.09
2024.08
2024.07

Category

2006.11.04
XML
カテゴリ:読書日記
いしいしんじ「プラネタリウムのふたご」を読む。

プラネタリウムのふたご

ひとりの人間が、これほど魅力的な人々を生き生きとえがき、それが一帖の物語になるなんて、この世の神秘だ。

プラネタリウムに捨てられた銀の髪のふたごは、ベテラン解説員の「泣き男」を父に、すくすくと育つ。
タットルはプラネタリウムの解説員、兼郵便配達夫に。
テンペルは世界を旅する希代の手品師に。
「星の運行」にしたがって生きるふたごと、ふたりを取り巻く人々の、あたたかくて容赦ない、やさしくてきびしい物語。

いしいしんじの物語はいつも、人智を超えた「何か大きくて黒いもの」の存在に裏付けられている。
読者はその残酷さに愕然とし、慈悲ぶかさに涙し、いつの間にか物語に引き込まれて目が離せなくなる。

それにしてもテンペルが、ステージで見せる鮮やかな手品の数々を描写するシーンは圧巻。
挿絵はひとつもないのに、文字だけで、テンペルと彼の一座の姿を、細部まではっきりと読者のまぶたに焼き付けてしまう。

これはぜひ、日本の技術でアニメーションにして欲しいなあ。
銀の髪の、美しいマジシャン。
見分けがつかないほどよく似た、星の語り部。
きっと、とても美しい映画ができると思う。
宮崎駿さん、お願いします。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006.11.06 11:48:51
コメント(4) | コメントを書く
[読書日記] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X