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カテゴリ:読書日記
会社からいったん家に帰り、ヨーガのためふたたび外出。
今まで習ったことのない男の先生です。 同じ教室、ほぼ同じアーサナの組み合わせでも、先生によって微妙にリズムがちがう。 微妙なちがいも90分つづくと、最終的な仕上がりがかなり変わる。 今日のF先生のリズムは、下腹部にある第2チャクラにすさまじい落ち着きをもたらした。 どれくらいの落ち着きかと言えば、ぎゅう詰めの地下鉄に乗っても、まったく不快感を感じないくらい。 ぎゅう詰めの地下鉄の中で、無理やりいしいしんじさんの「ごはん日記」を広げながら向かったのは、青山ブックセンター本店。 昼夜を問わず、ときどき、ABC本店の、背の低い本棚の間を散歩したくていてもたってもいられなくなるのです。 なんとなく、終夜営業のつもりで、夜遊びしようと思って足を向けたのに、着いてみたら22時閉店だった。 そうそう、例の倒産さわぎで営業時間が変わったのを忘れていた。もう2年も前なのに。 どんな時間でも、たとえ明け方でも店を開けて待っていてくれる本屋さんの存在が、本読みにとってどれほど心づよいかわからないのだけど。 あれから、ABCの棚はちょっとだけ売れ筋を意識するようになったけど、やっぱり店員さんが心を込めてていねいに並べていることには変わりない。 閉店まで40分くらいしか時間がなかったけれど、ゆっくりゆっくり見る。 東京からこの場所がなくならなくて、本当によかったことだよ。 今夜買った本。 リトルモアの雑誌「Re:s」創刊号。 「すいとうのある暮らし」という見出しにぐぐっとひかれた。 これはなんだかおもしろい雑誌で、新しいものをどんどん紹介するわけではもちろんないのだけれど、かと言って、古ければいい、と古いものをじゃんじゃん並べるわけでもない。 本当に必要な「ふつう」のものを提案する、というのがコンセプトなのだそうです。 …しかし、「ふつう」さえもコンセプトになっちゃうなんて、本当にすごい世の中だ。行くところまで来た感じがする。 何はともあれ、すいとう特集はとてもよかった。 わたしも、その日の気分に合わせてハーブティーをブレンドし、すいとうに入れて毎日欠かさず持ち歩いている「すいとう人」なので。 山歩き・ジャングル探検用のハードなすいとう(!)と、遠足・ピクニック用のソフトなすいとうの真ん中に位置する「ふつう」のすいとうがたくさん紹介されていて、なんだかちょっと安心した。 すいとうが、会社へ行くためのお守りみたいになっているのは、わたしだけじゃないんだなあって。 第2特集は、「いまだからワープロ」。 パソコンのソフトの話じゃないよ。 インターネットがまだまだ一般的じゃなかったころ、みんなが文章を書くのに使っていた、あの機械。 わたしが使っていたのはたしか、富士通OASYSだった。 そりゃあMicrosoft Wordや一太郎みたいな便利な機能は全然なかったし、ある朝立ち上げたら、徹夜で書いた小説が全部消えてたり、悪くすると突然立ち上がらなくなったり、印刷した感熱紙は時が経つと劣化して端が茶色くなったりしたけれど。 あの独特の画面、「言葉を綴っている」感じ、印刷したときにできる奇妙な「間」もすべてふくめて、好ましい道具だったな、あれは。 パソコンは、外の世界とつながりすぎていて、道具として使うには便利すぎるんだ、わたしには。 いまの時代、自分の内側の世界と、それを表現するための白い紙と、本当にふたりっきりになろうと思ったら、パソコンの電源を切りモジュラージャックを引っこ抜き、携帯電話をOFFにすることから始めなくちゃならないものな。 つながることじゃなく、つながらないために努力が必要。 特集の最後、KOKUYOに名指しで「キャンパスノートのワープロシリーズ」をお願いしているのがすごくかわいい感じ。 Re:sの話が長くなってしまった。 つづきは次の記事で書きます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.11.12 20:57:34
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