|
カテゴリ:読書日記
20世紀のある日、クラフトエヴィング商會に、1冊の古書目録が届きます。 目録とともに入っていた封筒を開けると、たくさんの白い砂。 そして、2052年、「京都・らくだこぶ書房」の店主によって書かれた、1通の手紙。 そう、これは、50年後の未来からやってきた、「これから書かれる」本たちの古書目録だったのです! 目録には、実に多様で魅力的な未来の古書たちが、写真入りで紹介されています。 もちろん、きちんと製本され、半世紀ぶんくたびれた、正真正銘、本物の本たちです。 たとえば、表紙に煙草をはさんだ本「SMOKING AREA」は、「秘密喫煙結社」による秘密の会報誌。 人目をしのび、ときには命がけで煙草を吸うための方法や場所が、事細かに記されています。 はてさて、21世紀は愛煙家諸氏にとって、どんな時代になってしまうのでしょう! わたしがぜひ注文してみたいのは、2008年、つまり2年後に刊行されることになっている大冊「その話は、もう3回聞いた」です。 目録の紹介文だけで、おもしろくてくすくす笑いが止まりません。 ああ、でも、消えたり現れたりするインクで刷られた、2048年の「世界なんて、まだ終わらないというのに」も読んでみたい! さて、月に1冊ずつ、ふしぎな手紙を使って時間軸を超え、「らくだこぶ書房」に古書を注文し続けていたクラフトエヴィング商會に、ある日、思いがけない手紙が届きます。 その手紙の内容は… …という調子で、あっちからもこっちからも本好きの欲望をかきたててくれる、実にすばらしい古書目録なのです。 読書家、古書店好きの皆さま、ぜひ目録を取り寄せてみてはいかがでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.12.05 23:31:38
コメント(0) | コメントを書く
[読書日記] カテゴリの最新記事
|