本読みのひとりごと

同期の女の子とランチ。
上司に教えていただいた、海の見えるすてきなフレンチレストランで。
彼女は、わたしの少し後にやはり心のバランスを崩して仕事をお休みし、最近復職したのです。
同期の人はみんな地方に散らばっているので、同期とランチなんて滅多にできない。うれしい。
経験したこと、考えてきたこと、今思っていることなども共通点が多いので、時間を忘れてたくさん話す。
「bisちゃんは、前の仕事に戻ろうと思うことはない？」と聞かれ、自分の口から出た答えにおどろく。
ずいぶん前から心は決まっていて、人に尋ねられれば言葉も心のままに流れ出すようになったのに、いつも、口にするたび驚いてしまう。
わたしはいろいろなことが人よりゆっくりなので、決断に感情が追いつくまで、少し時間がかかるのかも。

夜、電話でクマとけんかしてめそめそ泣く。
疲れているときに、電話で弱音を吐くのはやめようっていつも思うのに、月に一度はやってしまう。
どんなにけんかをしても、１２時になるとクマはかならず、寝る。
体内時計が正確なのだ。クマだから。

めそめそしながら「千と千尋の神隠し」をみる。
一ヶ月ぶんのテレビ番組が全部のっている本を使いはじめて、朝のニュース以外にも、少しテレビを見るようになった。
ひと仕事やり遂げた千尋が、縁側でおまんじゅうを食べるところ。
それから、自分の洋服に着替えて、海に向かって出ていく後ろ姿が好き。
水の中をはしる電車のシーンも大好き。日が暮れていく様子が、とてもきれい。
そんなはずはないのに、わたしはこの景色をどこかで見たことがある、といつも感じる。