本読みのひとりごと

カウンセリング。
この１年半とすこしの間、時間と手間をかけて見つけた、わたしだけの幸せについて話す。

ごはんを作って食べたり、植物と一緒に暮らしたり、時間をかけて一杯のお茶を味わったり、天気のいい日に誰かととりとめのない話をしたり、大好きな本に付箋をたくさんはさみ込みながら読んだりする中に、それはある。
無心でやる仕事の中にも、ときどきある。

言葉にするとありきたりだけれど、それは、わたしが周りの人の力を借りることも含めて、自分の力で獲得したもの。
しかもわたし自身の中に枯れない源泉があるので、どこにいても、誰といても、何があっても、きっと揺らがない。
人とのかかわりで傷ついたり、傷つけてしまったり、いろいろあるけれど、そのことは、わたしの本質的な幸せにあまり関係がない。

あなた、今とても悲しいと思ってるでしょう？
でもね、見てごらん。
その悲しい気持ちとは別に、確実な幸せが、あなたの中にちゃんと根づいているよね。
そしてそれは、嬉しいとか苦しいという感情とは無関係に、あなたを支えてくれているよね。

…と、いうふうに、自分で自分と相談することもできるようになった。

ひとつ越えるたびに、次の宿題を自分に課して、完璧にできない自分を叱咤する生きかたはもう、やめよう。
だって、十分やってきたんだもの。
何かを決めたり、前に進むのにわたしは人より時間がかかるけれど、ゆっくりでいいじゃないか。
迷って、悩んで、逡巡して、自然に答えが出るのを待とう。
乗り遅れたら、次のバスに乗ればいいんだから。