596285 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

本読みのひとりごと

本読みのひとりごと

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Free Space

読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

Profile

biscuit5750

biscuit5750

Comments

biscuit5750@ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750@ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
biscuit5750@ Re[3]:子どもを持つことの不自由と、自由(11/17) >バーソロミューさん お久しぶりです! …

Rakuten Card

Archives

2024.11
2024.10
2024.09
2024.08
2024.07

Category

2007.02.16
XML
カテゴリ:こころもよう
引きつづき、雪。
ミスタードーナツであたたかいコーヒーとカフェオレを買い、つるつる滑る雪道を注意ぶかく運んで、車があたたまるまで皆で飲む。
冷えた車の中に、白い湯気がゆらゆら。

湯灌。
脱脂綿で祖母の顔や体を拭く。
この体にもう祖母はいないとわかっているのに、なつかしいかたちに触れると、嗚咽が止まらなくなる。

通夜。
ひさしぶりに会ういとこたちと、その子供ら。
小さい人たちはどんどん数が増え、ぐんぐん育つので、一体どれが誰の何番目の子なのか、よくわからない。
遺族控室は、さながら保育園の様相。
こうやって、人類は命を絶やさずにリレーしてきたんだな。

捨てるのももったいないので、小さく切り分け、ひとつずつラップにくるんで持ってきたチョコレートケーキは、思いがけず家族の非常食になった。
お葬式のときは、何かと食べそこねたり、喉を通らなかったりするものだから。

斎場で祖母に付き添って夜明かしをする両親と別れ、妹とふたり、ホテルへ。
妹はいつの間にか、雪道も危なげなく運転できるようになった。
こんなことでもなければゆっくり話す時間もないので、しみじみと話をする。
亡くなった人はこうやって、なかなか会えない家族や身内を引き合わせてくれるのだな。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.02.22 12:11:45
コメント(4) | コメントを書く
[こころもよう] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X