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本読みのひとりごと

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読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

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biscuit5750@ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750@ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
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2007.03.04
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カテゴリ:読書日記


鴻上尚史「孤独と不安のレッスン」読む。
鴻上さんは、わたしが大好きだった劇団「第三舞台」の主催者・演出家。

孤独には、「ニセモノの孤独」と「本物の孤独」があるんだって。
ほんとうはわたしたち、「ひとり」が寂しいんじゃない。
一人でいることは恥ずかしいこと、虚しいことという思い込みを、子供のころから植え付けられている。だから、苦しい。

思い切って電話やメールに頼ることをやめ、一人であることと向き合った瞬間から、その孤独は本物になる。
できれば自然の中で、ちゃんとひとりになって、退屈すること。
退屈して、ひりひりするような孤独を味わって、それを突き抜けたところに、宝物がある。
やりたいことが、はっきりと見えてくる。

孤独って、結婚したり子供を産んだりすれば、やわらいだり種類が変わるんだと思ってた。
だけどこの本によると、何も変わらないらしい。
それどころか、年を重ねて家族が増えると、その分だけ孤独は深まっていく。
ちょっとがっかりしたけれど、仕方がない。
一生付き合っていかなくちゃならないものなら、ちゃんと向き合って抱きしめよう。
とてもこわいけど、そのとき見える景色は何だか、今わたしが想像するよりうんと明るい気がする。

それから不安。
これも、根こそぎなくそうとして焦れば焦るほど、自意識とともに増大する。
後ろ向きな不安をエネルギーに変えて前に進むことができたとき、その不安は前向きなものに変わる。
「他人」と「他者」はちがう。
他人はわたしの人生を通り過ぎてゆくだけだけれど、他者は愛情や安心とともに、孤独や不安をもたらす。
他人ではなく他者とのコミュニケーションを、あきらめずに繰り返すこと。
それが、不安や孤独と付き合うレッスンにもなるんだって。

自意識がむくむくと頭をもたげてきたら、今目の前にいる相手にぐっと集中してみること。
誰かに小さな「おみやげ」(モノに限らない)を渡すこと。
折に触れて口ずさむ「ことば」を持つこと。
などなど、不安にのみ込まれないための具体的な方法がたくさん。
これなら、わたしにもできそうだ。

さっそく、先日買い求めた茨木のり子さんの詩集を、ときどき声を出しながらゆっくり読んでみる。
時間の流れる速さが、少し変わった。





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Last updated  2007.03.06 15:49:58
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