|
カテゴリ:読書日記
毎号気になる特集を立ち読みしていた「暮しの手帖」。 今書店に並んでいる号をめくってみたら、何かがちがう。 何が、と言葉でははっきり言い表せないのだけれど、全体にあか抜けた感じがする。 表紙のデザイン。写真の撮りかた。レイアウト。特集の切りくち。 思わず初めて買い求め、電車の中で奥付をめくって、びっくり。 編集長が松浦弥太郎さんに変わったんだそうです。 松浦弥太郎さんは本屋さん、文筆家。 エディトリアルディレクターという難しい肩書もあるらしい。 中目黒のマンションで予約制の本屋さんを開いて話題をさらったけれど、今は移動式古書店の店主をなさっています。 毎号買いたい雑誌が、また増えたなあ。 好きな雑誌がかばんの中に一冊あると、それだけでうきうき、わくわく。 幸せな気持ちになる。 茨木のり子さんの詩集「落ちこぼれ」。 一遍ずつ、言葉を胸のうちで転がしながら読む。 「汲む-Y.Yに-」という詩が心にとまった。 何だかわからない感情が胸にこみ上げて、少し泣く。 日々どんな気持ちで言葉を綴り、どんな思いで感受性を守ったのだろう、茨木さんは。 茨木さんの詩を読むと、わたしも、最後の一瞬まで精いっぱい生きよう、と思う。 空を見上げて、春の夜のつめたい空気を、胸に吸い込む。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[読書日記] カテゴリの最新記事
|