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テーマ:本のある暮らし(3316)
カテゴリ:読書日記
佐藤多佳子「一瞬の風になれ」、半分徹夜して読了。 もう10代の女の子じゃないんだから、明日辛いってわかっているのに、おもしろくて全然止められない。 日常を忘れるほど、物語に取り憑かれる経験はひさびさ。 走るということはつまり、自分を知ること、孤独をおぼえることなんだ。 短距離が得意なのか、長距離に向いているのか。 どんなペース配分がいいのか。 リレーでは、何番目に走れば力を発揮できるのか。 どんなきびしい練習に耐えても、どれほど周到にコンディションを整えても、スタートラインに立てば、丸はだかのひとりぼっち。 いくつもの成功と挫折を越えて、静かな自信と本物の力を手にしていく高校生たち。 主人公の成長と一緒に、文体まで成長していく。 佐藤多佳子って、すごい作家だなあ! 何だか、わたしまで走りたくなってしまった。 早いとか遅いとか、人と比べてどうとか、何も考えずに。ひたすら、まっすぐ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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