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カテゴリ:読書日記
朝ねぼう。
窓の外は、ぬるい雨。 土を替えてあげた観葉植物やハーブたちが元気になって、黄緑色の新しい葉っぱがすくすく育ちはじめた。かわいい。うれしい。 シャワーを浴び、例によって米をぶら下げ実家へ向かう。 「米屋でーす」と言いながら実家の玄関を入ったら、母大笑い。 届いていたクウネルを読みながら、ごろごろする。 料理上手の台所! 長尾智子さん。渡辺有子さん。松永絵菜さん。 じーっと写真を眺め、包丁の音や鍋の湯気、エプロンの後ろ姿などを思い浮かべてみる。 どきどきして、いてもたってもいられないほど。 本屋さんでうっとりと棚を眺めるときの感じに、これは少し似ている。 江國姉妹とかーさんのパリ旅行が、すごくよかった。 新しくなった「暮しの手帖」も読む。 ミレーのエプロン。 つばめノート。 すてきなあなたに。 それから園芸の基本もよかった。 小川洋子さんの短編集「海」も読む。 わたしが思うに小川さんの小説は、静謐でかなしい官能的な作品と、静寂の中にもゆるゆるしたあたたかみのある作品の2パターンあって、まるで2人の作家が書いているように空気感がちがう。 「博士の愛した数式」や「ミーナの行進」は後者。「海」「ホテル・アイリス」などは前者に分類される(と、思う)。 どちらの世界も魅力的なのだけれど、わたしは「ホテル・アイリス」で小川洋子さんに取り憑かれたくちなので、「海」を読みながら、なつかしさに似た感情をおぼえる。 「バタフライ和文タイプ事務所」がいい。 細部に官能を見いだす小川さんの真骨頂。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.03.28 14:34:54
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