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本読みのひとりごと

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読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

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biscuit5750

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biscuit5750@ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750@ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
biscuit5750@ Re[3]:子どもを持つことの不自由と、自由(11/17) >バーソロミューさん お久しぶりです! …

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2007.07.06
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カテゴリ:こころもよう
文化的上司さまのお見舞いに行く。
ずいぶん痩せたけれど、静かでやさしい、そしてとても力強い目をしていた。
病気のことを話す口調にすら、わたしたちが感じたのはまっすぐで圧倒的な強さだった。
会社にいるときより少しゆっくりした、けれどいつも通りの穏やかな話しかた。

結婚の報告をしたら、彼はまっすぐわたしの目を見て、顔じゅうに嬉しさをたたえて、何度も何度も「おめでとう」を言ってくれた。

涙が出そうだったけど、深呼吸して腹に力を入れ、わたしも笑った。
わたしの幸せが、ちゃんと伝わるように。
そのことが、1分でも1秒でもいい。
彼の気持ちを、明るくするように。

 *

病院を出たら、町は夕闇に包まれていた。
涼しい風が半袖の腕をさっと撫でてゆく。
励まされたのは、勇気をもらったのは、背中を押してもらったのは、わたしのほうじゃないか。
お見舞いにきたのに、はずかしい。ありがたい。胸がくるしい。幸せで、かなしい。

街灯の白い光が、ぼんやりとにじむ。
にじんで、辺りの景色に溶けていく。





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Last updated  2007.07.09 17:25:53
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