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カテゴリ:花嫁日記
遅く起きて、新しい台所でコーヒーをいれ、昨夜コンビニで買い込んだ菓子パンをかじりながらテレビをみる。
体の芯が、海に行った次の日みたいにだるい。 耳の奥で、波みたいな音がごうごう唸っている。 おいしいラーメン屋さんで冷やしラーメン(冷やし中華ではないのです。冷たいラーメン)を食べ、午後の新幹線に乗る。 車窓を流れる田園風景がわたしはとても好きで、決して見逃すまいと思うのだけれど、気がつくと、いつもまぶたを閉じて寝込んでいる。 今日もまた、ぐっすり眠ってしまった。 けれど眠りながら、夕方の田んぼの夢をみた。 それはきのう、温泉に行く車の中から見えた景色。 一面に広がる緑のじゅうたん。 風を受けてさらさら揺れながら、鮮やかな金色の光をふりまいている。 背景には、夕陽に照らされる山の稜線が茜色に輝きながら重なって、遠くかすんでいる。 なんてうつくしい夏なんだろう、この土地の8月は。 いくつかの夢を見てまどろんでいるうち、あっという間に新幹線は東京駅に着いて、もわっと暑い、サウナみたいな空気の中に吐き出される。 心身がうまく東京に馴染めない。 短期間に居場所があちこち変わるのは、それだけで人の体にけっこうな負担をかけるものだな。 とりあえず気持ちだけでも軽く、と思い、近所の美容院へ。 ひさしぶりに髪をすいて、前髪も作ってもらう。 長いことさぼっていたので、かつらが2つくらい作れそうなたっぷりの髪の毛が、床に山を作ってしまった。 「…何か事件の後みたいっすね…」とつぶやいて、美容師さんに笑われた。 それにしても、毎日使っているアロマシャンプーと椿油のおかげで、わたしのキューティクルは優等生みたい。 量を減らしただけだけど、さらさらになって嬉しいきもち。 嬉しいので、用事はないけど駅前のスーパーまで歩き、パン屋さんでパンを買う。 今日はたしか、八幡さまのお祭りだ。 お囃子に誘われて自転車を置き、参道を歩いてみる。 たこ焼き、射的、金魚すくい。 ゆかた、りんごあめ、串に刺したメロン。 去年の夏祭りを、ついこの間のことみたいに覚えているのに。 1年が経つのは、こんなにも早い。 1週間はとても長いのに。 時間の伸び縮みって、ほんとうにふしぎ。 東京暮らしも残り1カ月半、最後の仕事と自分の引っ越し、気合い入れてがんばろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.08.13 12:11:53
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