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カテゴリ:花嫁日記
盆と正月。クリスマスと誕生日。
それらが全部いっぺんにやってきたような日々。 結婚と退職、それに引っ越し。 自分の部屋はもちろん、実家へ帰っても会社へ行っても、膨大な片づけがわたしを待っている。 そして手続きにつぐ手続き。 健康保険、年金、失業保険。その他の名義や住所変更。 たとえば退職金をもらうためには銀行口座の名義と印鑑を変更しなければならず、そのためには新姓のはんこと住民票が必要で、しかし住民票をもらうために提示する運転免許証がそもそも旧姓のままになっている…という具合。 一事が万事その調子なので、ひとつ先へ進むのにすごく時間がかかる。 合間に、大切な人たちとのお別れもする。 新しい生活が楽しみであることはもちろん揺らがないが、それとは別に、別離の悲しみや寂しさは厳然として存在する。 こんなに大切に守ってきたこと、わたしを支えてくれた人やものと、一体どうしたら離れて暮らすことなんてできるのだろう、と愕然とし、涙が止まらなくて何も手につかない夜もある。 誰かに甘えても仕方がないので、ひとりぼうぼうと涙を流し、波が過ぎるのをじっと待つ。 波がひいたら、また新しい段ボールを組み立てて、もくもくと荷造りをする。 昨日、気晴らしにばななさんの新刊「きまぐれハワイ」を読んでいてふと、また逃げようとしている自分を発見した。 未知のもの、新しいことはいつだって、誰だってこわい。 でも、ここで逃げてはぜったいにだめだ。 わたしはここまで、自分の意志と筋力で登ってきたんだから。 愛と、不安や恐怖をすり替えてはだめよ。自分をごまかしてはいけない。 ばななさんが書いている通りだ。 この半年ほど、わたしは世界に恋をしていたし、世界がわたしに恋していることを全身で感じながら生きていた。 どこにいても、誰といても、何をしても、その輝きこそが何よりも大切な宝。 やっと見つけたその宝石を、わたしはもう二度となくしたくはないもの。 目先の感情に流されず、決めたことにしたがって進もう。 ちゃんとごはんを食べて、しっかり眠って、朝早く起きて、何よりも笑顔で。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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