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本読みのひとりごと

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読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

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biscuit5750@ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750@ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
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2007.10.05
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カテゴリ:花嫁日記
午前中、父に付き合ってもらって東京の部屋の荷出し。
お昼前に終わったので、ひさしぶりに父とデートする。
行きつけのコーヒー屋さんでサンドイッチを食べ、お寺の参道を歩く。
サンドイッチなんか食べるのは数年ぶりだなあ、と父。
後で母に聞いたら、「本当においしかった」としみじみ言っていたみたい。よかった。

昼下がり、ほとんど空っぽになった部屋でひとり、ガスの閉栓と、不用品引き取り業者の訪問を待つ。
ひさしぶりに何にもすることのない、ゆったりと心静かなひととき。
この部屋に差し込む午後の光、大好きだったなあ。
木の葉の影が、何もない床の上で踊っている。
最後まで幸せな時間をありがとう、と部屋にお礼を言って、そっと鍵を閉める。

不動産屋さんに鍵を返し、駅までの道を歩きながら突然、スキップしたいような愉しい気持ちになる。
なんだろう、これは。
少し考えて、自分がかつてないほど身軽だということに気づく。
荷物もなく、仕事もなく、家もなく、今すぐすべきこともなく、悩みらしい悩みもなく、ただわたしであるところのわたしが、高く晴れわたった秋空の下にいるだけ。
心が穏やかで、深く息ができる。
このタイミングで手放してよかったのだと知る。
これからもできるだけ荷物を増やさず、こまめに棚卸しをしながら生きてゆこう。

天気がいいし、時間も早いのでなんとなく電車に乗り、お台場に行ってみた。
台場公園までゆっくり歩き、東京湾を行き交う船を眺める。
海からの風に、髪がひらひら揺れる。
時間は戻らない。奇跡は起こらない。
それ自体がひとつの奇跡なのだと、最近は思うようになった。





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Last updated  2007.10.17 23:42:50
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