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本読みのひとりごと

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読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

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biscuit5750@ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750@ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
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2007.10.10
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カテゴリ:花嫁日記
朝、洗濯物を干すとき、近所の家々から一斉に赤い帽子をかぶった子供たちが出てきた。
小さな行列がいくつも集まって、大きなかたまりになって、学校に向かって動いてゆくのをベランダから愉しく眺める。

いま、コーヒーを飲んで詩集(谷川俊太郎さんの「これが私の優しさです」)をめくりながらのんびりしていたら、窓の外から突然、汽笛の音。
こんな山の中で汽笛?と驚き、ごみ出しのついでに外へ出てみたら、社宅の玄関先に、汽車の形をした小さなバスが止まっている。
とことこ乗り込んでゆくのは、黄色い帽子をかぶって水色のスモッグを着た小さなお客さん。
あ、そうか。これは幼稚園バスですね。今どきの幼稚園って、こんなお洒落なバスを走らせているのね。

新しい暮らしは、見聞きするものがみんな新鮮で、わくわくする。
やがてすべてが日常に変わってゆくのだろうな。それも楽しみ。

 *

きのうは、初めてひとりで市役所とスーパーに行きました。
車の運転、駐車場に停めるのがひとりではまだ心もとないので、自転車で片道15分かけて行く。
日ざしが明るくて、緑のにおいの風が涼しい。いい気持ち。
大きな空の下に果樹園が広がり、りんごが色づきはじめている。
風に揺れる色とりどりのコスモス。やさしい木陰をつくる並木道。
自転車で走っていると、金木犀のそばを通るたびにいいにおいがするので、何だか得したきぶん。
いずれ自動車の運転に慣れても、春や秋にはときどき自転車で小さな旅をしよう。
せっかく季節のいろどりが濃い土地に住むことになったのだもの。
毎日空を見て、風を胸に吸い込んで、旬の野菜を食べて暮らそう。

 *

それにしても、こちらへ来て時間の流れ方が変わったなあ。
ゆっくりになったのはもちろんだけれど、それだけじゃない。
東京では、時間はひたむきに、着実に前へ進むものだった。
でも、ここでは前だけじゃなく、いろんな方向に時が流れる。
右へ行ったり左へ行ったり、時には後ろへ戻ったりもする。
まっすぐ前を向いて走る時期も、道草をしながら通り過ぎてきた道を振り返る時期も、ひとしくかけがえのない人生の時間。
このひとときも、長いようで案外短いのだろう。
土を踏みしめて、大切に過ごそう。





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Last updated  2007.10.24 20:38:58
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