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本読みのひとりごと

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読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

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biscuit5750@ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750@ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
biscuit5750@ Re[3]:子どもを持つことの不自由と、自由(11/17) >バーソロミューさん お久しぶりです! …

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2007.10.27
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カテゴリ:花嫁日記
関東に台風が近づいているというので、半日予定を早めて、明るいうちに北国へ向かう。

新しい飲食店街がオープンしたらしく、東京駅は人でいっぱい。
人ごみをすり抜けて新幹線の座席に体を沈める。
村上春樹さんの本を読むつもりだったのに、発車するかしないかのうちに眠り込んでしまった。
眠りに落ちていきながら、ふと思う。
ああ、わたし、もう泣かないんだな。

 *

目を覚ましたら、列車はわたしの住む町に差しかかっていて、車窓には緑の山や田んぼが広がっている。田舎の景色。
寝ぼけたあたまで帰ってきたな、と思い、そんなふうに思った自分に少しおどろく。
そうか。わたしの帰る家は、実家でも、ひきはらった東京の部屋でもなく、くまと暮らすこの町になったのだな。

最寄り駅からタクシーに乗り、雨がひどいのでアパートの真下につけてもらう。
それでも5メートルくらいは雨をくぐって走らねばならず、「濡れるかなあ」と思いつつお釣りを受け取って車の外に出ようとしたら、運転手さんが「よーい、ドン!」と笑いながら言った。
ぱっと気持ちが明るくなって、胸の奥にくすぶっていた感傷も吹き飛び、大きなかばんを抱えて笑いながら玄関まではしる。
そうそう。この町の、こういうところがわたしはとても好きなのだった。

今夜はくまの帰りが遅いので、お茶をいれて本を読んでのんびり過ごそう。
穏やかな時間、当たり前だけど当たり前じゃない毎日が、ひとつずつ積み重なってゆく。






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Last updated  2007.11.07 16:02:31
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