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カテゴリ:読書日記
風邪をひきました。ごほん。
週末には熱も少し出たので、雪国はせっかくの晴天なのに、家の中で寝たり起きたり、本を読んだりしてぬくぬく過ごしています。 今はお昼に土鍋で炊いたおかゆを食べて、akiko の「ガール・トーク」をBGMに、ショウガレモン紅茶ハチミツ入り、を飲んでいるところ。 明日は出かける用事があるので、このまま雪が降らないといいなあ。 「考える人」が河合隼雄先生の追悼特集なので、手に入れて大切に読んでいる。 巻頭に小川洋子さんとの対談(未発表)が収録されているのを見て、「やられたー!」と思い、すぐに買ってしまった。 作家は物語を作り、臨床心理士は人びとの物語作りを手助けするのだそう。 自分の経験に照らし合わせて、感服。 カウンセリングを受けていた3年間、わたしは自分の物語を探して右往左往、じたばたもがいていた気がする。 そして最後の1年間くらいで、河合先生がおっしゃるように、ほとんど道端で拾った宝くじが大当たりするような幸運がどんどん起こり、ばんと視界が開けて、何だかよくわからないけど治ってしまった。 幸運はたぶん、急にわたしの身の上にばらばら降ってきたんじゃなく、最初からたくさん道端に落ちていたんだと思う。 それを石ころと思うか、自分の物語の1ピースとして大切にとっておくか、違いはそれだけ。 2週間、あるいは1ヶ月間に拾い集めた石をテーブルの上に並べて、「これは宝物?それとも石ころ?」とひとつずつ検討する作業が、わたしにとってのカウンセリングだった気がする、いまから思えば。 ほかにも河合先生のブックガイドや、立花隆氏との対談や、よしもとばななさんはじめ生前親交のあった方々の追悼文がたくさん掲載されていて、読み応えのある内容。 手元にある河合先生の本は読み返し、知らなかった本もこれから読んでみようと思う。 * それにしても北国にいると、体が春を待っているのをわりと切実に感じる。 ヒトは光合成をしないけれど、それに近いことはたぶん、目に見えないところで行われているのだろうな。 あたたかい日差しを浴びてのびのびと心が広がってゆく、あの感じ。 先週、わが家にやってきたユッカ・エレファンティペスと共に、春を待ちわびる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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